- TOEIC Part1は簡単そうに見えるのに全問正解できない
- TOEIC Part1で勢いをつけて全体のスコアアップを図りたい
- 写真描写問題が苦手でうまく聞き取れない
- 全問正解するために必要な参考書や勉強法って何?
TOEIC Part1は一見すると、とても簡単そうです。
しかし、実際には上級者でも1〜2問落とすことがあるパートです。
Part1で気持ちよくスタートが切れないと、それが尾を引き、他のパートでも問題を落とす「負の連鎖」が起こり得ます。
- Part1の問題がうまく聞き取れない
- ちゃんと正解を選んだはずなのに、実は聞き取れていなかった
これらの課題には明確な「対処法」が存在します。
そこで、この記事ではこれまで「何十回」とTOEICリスニングで満点を取得した私が、下記のことを解説します。
- TOEIC Part1で「聞き取れない」と感じてしまう原因
- 写真描写問題で何を見て、どう判断すればよいのか
- TOEIC Part1に多い出題パターンと注意点
- TOEIC Part1対策として効果的な勉強法
TOEIC Part1を難なくクリアして全体のスコアアップを図りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
執筆者の実績は下記のとおりです。
詳しく知りたい方は、ぜひプロフィールをご覧ください。

TOEIC Part1とは?問題形式と試験の流れ
問題形式
TOEIC Part1は、
「写真を見ながら音声を聞き、その写真の内容を最も正確に表しているものを4つの選択肢から1つ選ぶ」
問題形式です。
以下のような写真が問題用紙に印刷されています。

実際の問題は「音声のみ」で、英文は印刷されていませんが、下記のような英文(音声)が流れます。
【問題】
(A) They are shaking hands across the table.
(B) One of the men is pointing at the screen.
(C) Some documents are spread out on the desk.
(D) The curtains are closed tightly.
【正解と解説】
正解:(C)
(A) 彼らはテーブル越しに握手をしている:握手はしていないので不正解
(B) 男性の一人がスクリーンを指差している:指差しているのは女性なので不正解
(C) 書類が机の上に広げられている:正解
(D) カーテンはしっかりと閉められている:明るい日差しが入っているので不正解
問題の難易度
写真を見るだけの問題なので、一見するととても簡単そうに見えます。
そのため、あまり対策をせずに本番を迎えてしまう人も少なくありません。
しかし、Part1は問題用紙に英文が印刷されておらず、英語の話者のバリエーションもさまざまです。
ちょっと気を抜くと聞き逃したり、油断をすると一気に置いていかれてしまうパートです。
問題数
Part1の問題数は6問と少ないですが、集中力を保ったまま確実に取りにいく姿勢が求められるパートです。
また、Part1で問われているのは単語力だけではありません。
- 写真全体をどのように捉えるか
- 写っている人物や物の動作や状態を、英文と正しく結びつけられるか
こうした力が同時に求められます。
TOEIC Part1の出題パターンと頻出テーマ
TOEIC Part1の問題には「ある程度決まった出題パターン」があります。
よく出る写真のタイプやテーマを知っておくだけでも、判断のスピードと正答率は安定しやすくなります。
ここでは、代表的な出題パターンを整理していきます。
人物が写っている写真のパターン
Part1で最も多いのが、人物が写っている写真です。

- オフィスで作業している場面
- 会議や打ち合わせの様子
- 店舗や工場で働いている姿
こうした写真では、その人物が「今、何をしているのか」が描写されます。
注意したいのは、これから行う予定や目的は基本的に問われないという点です。
写真から客観的に判断できる動作や状態に注目する必要があります。
風景や物が中心の写真のパターン
人物が主役ではない写真も、Part1ではよく出題されます。

【例題】
(A) Some people are entering the building.
(B) Potted plants have been placed on the sidewalk.
(C) The glass doors are being repaired.
(D) Some vehicles are parked in front of the entrance.
【日本語訳】
(A) 数人が建物の中に入っていくところだ。
(B) 鉢植えが歩道の上に置かれている。
(C) ガラスのドアが修理されているところだ。
(D) 入り口の前に数台の車両が停まっている。
日本語訳を見るとわかりやすいですが、「鉢植えが歩道の上に置かれている」ため、この問題の正解は「B」です。
- 建物の外観
- 道路や駐車場
- 機械や備品が並んでいる様子
がよく出題される写真描写です。
このタイプの写真では、物の配置や位置関係、置かれている状態がポイントになります。
- 「使われていそう」「準備中に見える」といった推測は、誤答につながりやすくなります。
- 写真に写っている「事実だけ」を冷静に捉えることが大切です。
動作や状態を表す表現が狙われやすい理由
Part1では、名詞よりも動作や状態を表す動詞や分詞表現で差がつくことが多くなります。
- 座っているのか、立っているのか
- 何かを持っているのか、置いているのか
- 作業が進行中なのか、すでに完了しているのか
こうした細かな違いが、選択肢の中で巧妙に使い分けられます。
単語は知っているのに間違えてしまう原因の多くは、ここにあります。
TOEIC Part1を苦手に感じてしまう理由
ここまで読むと、Part1はそこまで難しい内容ではないと感じるかもしれません。
それでも、Part1を苦手に感じてしまう人が多いのには、いくつか共通した理由があります。
単語は知っているのに聞き取れない
Part1がうまくいかない人の多くは、単語力そのものが不足しているわけではありません。
聞こえてきた英文と写真のどの部分を結びつければよいのかが整理できていない状態にあります。
音としては聞こえているのに、判断が追いつかない。
その結果、正解を選びきれずに迷ってしまいます。
写真を想像で補ってしまう
Part1でよくあるミスが、写真に写っていない情報を想像で補ってしまうことです。
- 会議室に人が集まっている写真を見ると、会議をしていると決めつけてしまう
- 作業着を着ている人物を見ると、仕事を始めるところだと判断してしまう
言語コミュニケーションでは「文脈を補う」ことや「先を予測する」ことは、「普通のこと」です。
しかし、TOEIC Part1では不正解につながりやすくなります。
判断の基準は、あくまで写真に写っている事実だけです。
「簡単なパート」という思い込み
Part1は問題数が少なく、テストの冒頭に出題されます。
そのため、油断した状態で聞いてしまう人も少なくありません。
TOEIC試験が始まったばかりで「集中しきれていない」こともあります。
Part1は、軽く流すパートではなく、安定して正解を積み重ねたいパートです。
TOEIC Part1で失点を減らすための解き方
TOEIC Part1では、正解を探そうとするよりも、不正解を消していく意識が重要です。
4つの選択肢のうち、明らかに写真と合っていないものを冷静に除外していきます。
写真を見る段階で意識したいのは、全体をざっくり眺めることです。
- 人物がいるのか
- 何人写っているのか
- 動いているのか、止まっているのか
細部を見すぎると、かえって判断が遅れてしまいます。
音声が流れ始めたら、すべてを完璧に理解しようとする必要はありません。
写真と一致するポイントがあるかどうかを軸に判断します。
もし一部が聞き取れなかったとしても、写真と明らかにズレている選択肢は消せます。
Part1では、「聞き取れなかった=即不正解」ではありません。
迷ったときは、写真に写っていない情報を含んでいないかを確認してください。
推測や未来の動作を含む英文は、不正解になりやすい傾向があります。
TOEIC Part 1で差がつく!頻出語彙と「言い換え」の法則
Part1の語彙対策で重要なのは、「写真の状態をどう抽象的に表現するか」というTOEIC特有のクセをつかむことです。
「動作」と「状態」を見抜く動詞
単なる動作だけでなく、その結果としての「状態」を表す表現が正誤のポイントになります。
- 動作と状態の区別:
- put on(着ようとしている動作) vs wear(すでに着ている状態)
- stack(積み上げている最中) vs pile(積み上がっている状態)
- 頻出の「言い換え」動詞:
- hold / grasp / grip(手に持っている)
- examine / gaze at / peer at(~をじっと見ている)
- mount / install(設置されている、固定されている)
TOEICではよく「パラフレーズ(言い換え)」が出題されるため、問題集でパターンに慣れておきましょう。
HITOパラフレーズ対策には、下記の問題集がおすすめです。
位置関係を決定づける「前置詞・副詞」
写真の構図を説明する「前置詞」や「副詞」にも注意を向けてリスニングしましょう。
- facing each other(向かい合っている)
- side by side(並んでいる)
- overlooking(~を見下ろしている/見渡している)
- against(~に立てかけられている、~を背にして)
「against(~に接して)」や「along(~に沿って)」といった、位置関係を特定する語彙が正解のカギを握ります。
「具体的」なモノを「抽象的」に言い換える
写真には具体的なモノが写っていますが、正解の選択肢では「総称」に言い換えられます。
- 机や椅子 → furniture(家具)
- トラックや自転車 → vehicle(乗り物)
- パンや野菜 → merchandise(商品)
単語を日本語訳だけで覚えるのではなく、「写真の状況を英語でどう描写するか」イメージを作ることが大切です。
単語学習をするときに、Googleの「画像検索」を使って「イメージで覚える」クセをつけておきましょう。
TOEIC Part 1対策|スコアを安定させる「正しい学習法」
Part 1の対策で、問題を手当たり次第に解く「量」の戦略はあまり効率的ではありません。
重要なのは、量よりも「分析の質」を高めることです。
判断の軸を養い、確実に正解を拾うための3つのステップを整理しました。
「正解・不正解」の根拠を言語化する
ただ正解を確認して終わりにするのではなく、1問ごとに「なぜこれが正解で、他がダメなのか」を自分自身に説明してみてください。
- 正解の理由:「写真内のモノの状態を、特定の動詞で正確に描写しているから」
- 不正解の理由:「動作は合っているが、対象となるモノが写真に写っていないから」
このように「判断の根拠」を明確にする習慣をつけることで、本番で迷ったときも、自信を持って「消去法」を使いこなせるようになります。
「音」と「視覚情報」をリンクさせる
音声を聞き直す際、すぐにスクリプトを見てはいませんか?
おすすめは、「スクリプトを見る前に、もう一度写真をじっと見る」という手順です。
- 音声を聞く
- 写真の中の「描写されている箇所」に目を向ける
- その後にスクリプトを見て、聞こえた音と単語を一致させる
Part 1は「英語力」と「視覚情報」を瞬時につなげる競技です。
このトレーニングを繰り返すことで、耳から入った英語がそのまま映像として頭に浮かぶ状態を目指しましょう。
「毎朝のルーティン」で感覚を研ぎ澄ます
Part 1は問題数が少なく、配点も決して高くはありません。
しかし、テストの冒頭でリズムを作る「ペースメーカー」としての役割は非常に大きいです。
机に向かって長時間勉強する必要はありません。
- 通勤電車で3問だけ解く
- 前日に解いた問題の音声だけを朝に聞き直す
このように、1日5分でも良いので英語の音に触れ、「Part 1用の耳と目」をメンテナンスし続けることが、本番でのケアレスミスを防ぐ最強の対策になります。
TOEIC Part1対策に使える参考書・問題集
TOEIC Part1は、写真の見方や判断の基準を整理したうえで、問題演習を重ねることが重要です。
ここでは、Part1対策として使いやすい参考書・問題集3冊を紹介します。
TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2
「TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2」は、Part1とPart2の基本を押さえるための入門向け参考書です。
写真描写問題で使われる頻出表現や、リスニング問題の考え方がコンパクトにまとめられています。
Part1だけに特化した内容ではありませんが、
「Part1・2の基礎を一度整理したい」
「リスニング全体に苦手意識がある」
という人には取り組みやすい1冊です。
TOEIC L&R TEST パート1・2 特急 難化対策ドリル
「TOEIC L&R TEST パート1・2 特急 難化対策ドリル」は、基礎を終えた人向けの演習用ドリルです。
Part1では、判断に迷いやすい写真や、ひっかけになりやすい選択肢が多く収録されています。
「基本的な問題は解けるが、本番で安定しない」
「少しレベルの高い問題にも慣れておきたい」
という人に向いています。



入門書の次のステップとして使いやすい問題集です。
解きまくれ!リスニングドリル TOEIC L&R TEST PART1&2
「解きまくれ!リスニングドリル TOEIC L&R TEST PART1&2」は、問題量を重視したドリル形式の教材です。
Part1とPart2の問題がまとめて収録されており、演習を通して判断力を鍛える構成になっています。
写真描写問題を数多く解きながら、
「どこで迷いやすいのか」
「自分が間違えやすいパターンは何か」
を確認したい人に向いています。
基礎を理解したうえで、実践力を高めたい場合に使いやすい1冊です。



Part1〜4を全体的に鍛えたい場合は、下記もおすすめです。
まとめ|TOEIC Part1は「聞き取り」ではなく「判断力」で安定する
TOEIC Part1は、写真を見て音声を聞くだけのシンプルな問題に見えます。
しかし実際には、多くの受験者が安定して正解できずに悩むパートです。
Part1で失点してしまう原因は、英語力そのものではないことがほとんどです。
写真の見方が整理できていない。
音声と視覚情報を結びつける判断軸が曖昧。
こうした小さなズレが、ミスにつながっています。
Part1で大切なのは、「すべてを完璧に聞き取ること」ではありません。
写真に写っている事実を冷静に捉え、合わない選択肢を確実に消していく判断力です。
出題パターンを知り、頻出の言い換え表現に慣れ、正解と不正解の根拠を言語化する。
この積み重ねによって、Part1の正答率は安定していきます。
Part1は問題数が少ない分、試験全体のリズムを左右する重要なパートです。
ここで落ち着いて正解を積み重ねられるかどうかは、その後のパートにも影響します。
まずは、写真を「見る視点」を整えること。
そして、自分なりの判断基準を持って問題に向き合うこと。
それだけでも、TOEIC Part1の見え方は大きく変わってきます。
この記事が、「Part1がなんとなく不安」「毎回1〜2問落としてしまう」
そんな悩みを整理するきっかけになれば幸いです。









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