- 英文法をやり直したいけど、何からやればいいのかわからない
- 学生時代から英文法がずっと苦手で、社会人になった今も克服できていない
- 参考書を買ったものの、三日坊主で終わってしまった経験がある
- 昇進・昇格のためにTOEICを受けなければいけないが、文法の基礎がグラグラ
こうした悩み、とてもよくわかります。
私自身も社会人として働きながら英語の勉強をやり直した1人です。 その結果、TOEIC965点と英検1級を取得しました。
ただ、ここに至るまでは決して順調ではありませんでした。英検1級には5回不合格になり、何度も心を折られています。
そんな経験を経て断言できるのは、「英文法のやり直しは、社会人こそ効果が大きい」ということです。
この記事では、社会人が英文法をやり直すための具体的な勉強法とおすすめの参考書をお伝えします。
元高校英語教員としての経験も交えながら、できるだけ実践的な内容にまとめました。
ぜひ最後までお付き合いください。
- 社会人が英文法をやり直すべき3つの理由
- 英文法のやり直しは「どこから」始めるべきか
- 挫折しないための4ステップ勉強法
- レベル別おすすめ参考書5選
- 忙しい社会人のためのスキマ時間活用術
執筆者の実績は下記のとおりです。
詳しく知りたい方は、ぜひプロフィールをご覧ください。

社会人が英文法をやり直すべき3つの理由
「文法の勉強なんて面倒くさい」「単語を覚えるほうが先でしょ?」
そう思う方もいるかもしれません。
結論から言うと、英文法のやり直しは英語力を伸ばす「一番の近道」です。 その理由を3つお伝えします。
理由1|英文法は英語力の「土台」になる
英文法は、語彙・リスニング・リーディング・スピーキングのすべてに関わる「土台」です。
私は元高校英語教員ですが、教壇に立って痛感したことがあります。
英語力が伸び悩んでいる生徒のほとんどが「文法の理解に穴がある」 ということでした。
単語をたくさん知っていても、文の構造がわからなければ長文は読めません。
リスニングで聞こえた単語を正しく意味につなげるためにも、文法の知識が必要です。
逆に言うと、文法という「土台」がしっかりしていれば、語彙やリスニングの勉強がすべて「つながる」ようになります。
勉強が「点」ではなく「線」になる感覚です。
私自身、TOEIC965点・英検1級を取得できたのは、文法の基礎を固め直したことが大きかったと感じています。
理由2|英文法には「終わり」が見える
英単語の学習は、正直なところ「終わり」がありません。
私はTOEIC965点ですが、まだまだ知らない単語はたくさんあります。
一方で、英文法には「ゴール」があります。
中学〜高校で習う文法事項を大きく分けると、だいたい20〜25項目です。
| 主な文法項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本文型(5文型) | SV / SVO / SVC / SVOO / SVOC |
| 時制 | 現在形、過去形、現在完了形など |
| 助動詞 | can / may / must / should など |
| 不定詞・動名詞 | 名詞的・形容詞的・副詞的用法 |
| 分詞・分詞構文 | 現在分詞・過去分詞の使い方 |
| 受動態 | be+過去分詞 |
| 比較 | 比較級・最上級・as〜as構文 |
| 関係詞 | 関係代名詞・関係副詞 |
| 仮定法 | 仮定法過去・仮定法過去完了 |
| 接続詞・前置詞 | because / if / although / in / on / at など |
1日1項目のペースでも、約1ヶ月で1周できてしまいます。
「終わり」が見える勉強は、モチベーションを維持しやすいです。
「毎日コツコツ単語を覚えるだけ」の日々よりも、「1ヶ月で文法を1周する」ほうが達成感を得やすいはずです。
HITO完璧を目指さなくて大丈夫です。
まずは「1周して全体像をつかむ」くらいの気持ちで進めましょう。
理由3|社会人の「理解力」は学生時代を超えている
ここが一番伝えたいポイントです。
学生時代に英文法が苦手だった方、安心してください。
社会人になった今のほうが、文法を理解しやすい可能性が高いです。
社会人は「論理的に物事を考える力」が学生時代より格段に伸びているからです。
仕事で報告書を書いたり、プレゼンの構成を考えたり、データを読み解いたり。そうした経験の積み重ねで、「なぜそうなるのか」を理解する力が鍛えられています。
英文法は「暗記科目」ではなく「理屈の科目」です。
「なぜ現在完了形はhave+過去分詞なのか」「なぜ関係代名詞が必要なのか」といったロジックを、大人の思考力で理解すると、スムーズに頭に入ります。
「社会人の今こそ、文法のやり直しに最適なタイミング」です。
英文法のやり直しは「どこから」始めるべきか
「英文法をやり直す」と決めても、どこから手をつければいいのか。
ここが一番迷うところだと思います。
まずは「中学英文法」から始めるのが鉄則
現在のレベルによりますが、イチからの「やり直し学習」であれば、「中学英文法」からやり直すことをおすすめします。
「中学英文法くらいわかる」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、ここに落とし穴があります。
私は高校英語教員として生徒を教えるなかで、ある事実に気づきました。
「高校英文法が苦手な生徒の原因は、ほぼ中学英文法の理解不足にある」 ということです。
これは自分自身にも当てはまりました。
教える側に立ってみて、自分の文法知識にも「穴」があることに気づきました。
たとえば、5文型。SVOCの区別を正確に説明できるでしょうか。
現在完了形と過去形の「使い分け」を、自信を持って説明できるでしょうか。
少しでも不安を感じるなら、中学英文法からやり直す価値があります。
ここを固めておくだけで、そのあとの学習効率が大きく変わります。
特に押さえておきたい文法項目5つ
中学〜高校の文法事項のなかでも、特に優先度が高い5つの項目を紹介します。
| 優先度 | 文法項目 | 重要な理由 |
|---|---|---|
| 1 | 5文型 | 英語の「骨格」。すべての英文はこの5パターンに分類される |
| 2 | 時制 | 現在・過去・未来・完了の使い分けは、日常会話からTOEICまで必須 |
| 3 | 不定詞・動名詞 | 使い分けを間違えると意味が変わる。TOEIC Part5の頻出項目 |
| 4 | 関係詞 | 長文読解のカギ。関係詞がわかれば複雑な文でも構造が見える |
| 5 | 接続詞 | 文と文のつながりを理解する力。リーディングとリスニングの両方に効く |
この5項目を優先的に押さえるだけで、英語の「見え方」がガラッと変わるはずです。



5文型は「すべての土台の土台」です。
ここを理解すると、後の文法項目がスムーズに入ってきます。
語彙力が不足している場合は「単語学習も並行」する
当たり前の話ですが、文法の参考書を読むにも最低限の語彙力は必要です。
目安として、2,000〜3,000語レベルの語彙力がない場合は、単語学習も並行して進めましょう。
ただし、「毎日ひたすら単語帳を眺めるだけ」の学習は挫折しやすいです。
文法学習と並行することで、覚えた単語が文法の例文のなかで「つながる」感覚が得られます。
記憶にも残りやすくなるので、単語だけを覚えるよりも効率的です。


社会人が挫折しない英文法の勉強法4ステップ
ここからは、具体的な勉強法をお伝えします。
私自身が実践し、TOEIC965点と英検1級を取得するに至った方法をベースにしています。
忙しい社会人でも無理なく続けられるよう、4つのステップに分けました。
ステップ1|参考書を1冊選んで「通読」する(目安:1〜2週間)
最初のステップは、文法の参考書を1冊選んで最初から最後まで読み通すことです。
ここで大事なのは、「完璧に理解しなくていい」ということ。
1周目は「読書」くらいの気持ちで、全体像をつかむことが目的です。
「英文法にはこういう項目があるんだな」「ここは知っているけど、ここは忘れていたな」という感覚がつかめれば十分です。
1日30分のペースで進めれば、1〜2週間で1冊読み終えられるはずです。



「わからないところで立ち止まらない」がポイントです。
まずは通読して全体像をつかみましょう。
ステップ2|2周目は「音読」しながら進める(目安:2〜3週間)
2周目は、例文を声に出しながら読み進めてください。
「目」だけでなく「口」と「耳」を使うことが、文法を定着させるカギです。
黙読だけでは、「なんとなくわかった気になる」で終わってしまうことが多いです。音読すると、文の構造を「体で覚える」感覚が生まれます。
文法の参考書を使って音読するだけで、リスニング力にもプラスの効果があります。
ステップ3|問題集で「定着度」を確認する(目安:2〜3週間)
参考書を2周したら、次は問題集で力試しをしましょう。
「理解している」ことと「使える」ことはまったく別ものです。
参考書で理解した内容を、問題を解くことで「使える知識」に変えていきます。
間違えた問題は、参考書の該当ページに戻って確認する。



この「参考書と問題集の往復」が、文法力を確実に定着させる方法です。
ステップ4|TOEIC・英検の問題で「実践力」をつける
文法の基礎が固まったら、TOEICや英検の過去問・模擬問題に取り組んでみましょう。
「学んだ文法が実際の試験でどう出題されるか」を体感することが目的です。
特にTOEIC Part5(短文穴埋め問題)は、文法力がそのままスコアに直結するパートです。文法をやり直した効果を最も実感しやすい分野でもあります。



「あ、これ参考書でやったやつだ」と思える瞬間が増えてくると、勉強が楽しくなってきます。


英文法やり直しにおすすめの参考書5選
ここからは、社会人の英文法やり直しに適した参考書を5冊をレベル別に紹介します。
個人的には、「まず1冊を徹底的にやり込む」ことが最も効率的だと考えています。
何冊も買い込むより、自分に合った1冊を選ぶことに力を入れてみてください。
レベル別おすすめ参考書一覧
| レベル | 参考書名 | おすすめの人 |
|---|---|---|
| 超初心者 | 『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』 | 中学英語から不安がある人 |
| 超初心者〜初心者 | 『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』 | 品詞や文型から学びたい人 |
| 初心者 | 『大学入試 Basic Lecture 動画でわかる英文法[読解入門編]』 | 動画で学びたい人 |
| 初心者〜中級 | 『キク英文法』 | 耳から学びたい人 |
| 中級 | 『英文法ポラリス1 標準レベル』 | TOEIC600点以上を目指す人 |



それぞれ解説していきます。
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』
中学3年間の英文法を1冊で総復習できる参考書です。
フルカラーのイラストで視覚的にわかりやすく、1回の学習量が見開き2ページで完結する構成になっています。
「英語に苦手意識が強い」「中学英文法から本当に自信がない」という方に最適な1冊です。
1回あたりの分量が少ないので、忙しい社会人でも「毎日少しずつ」進められます。
『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』
品詞と文型の解説から始まる構成が特徴です。「英語の骨格」を理解するための土台づくりに最適な1冊です。
語りかけるようなカジュアルな文体で書かれているため、参考書が苦手な方でも読みやすいと思います。
個人的には、英文法のやり直しの「最初の1冊」として一番おすすめしたい参考書です。
品詞と文型を冒頭でしっかり解説している点が、他の初心者向け参考書との大きな違いです。
『大学入試 Basic Lecture 動画でわかる英文法[読解入門編]』
QRコードから動画解説にアクセスできる、新しいタイプの参考書です。
「文字ばかりの参考書はどうしてもツラい…」という方にぴったりです。
動画で講師が解説してくれるため、授業を受けている感覚で学べます。「参考書を読む」のが苦手な方でも、動画なら続けられるという方は多いです。


『キク英文法』
音声を聞きながら文法を学べる参考書です。通勤時間や家事の合間など、「耳が空いている時間」を活用できるのが最大の強みです。
社会人にとって「スキマ時間で勉強できるかどうか」は、続けられるかどうかを左右する大きなポイントです。
その意味で、忙しい社会人と相性が良い参考書だと思います。
『英文法ポラリス1 標準レベル』
中学英文法はだいたい理解できている方が、高校英文法を学び直すのに適した1冊です。問題演習が充実しているので、前述の「ステップ3」の問題集としても活用できます。
TOEICや英検の受験を視野に入れている方は、この参考書まで仕上げておくと実戦力がつきます。


忙しい社会人のためのスキマ時間活用術
社会人の英語学習で最も大きな壁は「時間の確保」です。
ここでは、忙しい方でも取り組めるスキマ時間の活用法をお伝えします。
通勤時間に「耳から文法」を取り入れる
電車やバスでの通勤時間は、「耳から学ぶ」のに最適な時間帯です。
先ほど紹介した『キク英文法』の音声を聞いたり、スタディサプリENGLISHのような学習アプリを活用するのも効果的です。
片道30分の通勤なら、往復で1日1時間の学習時間を確保できます。
これだけで、1ヶ月で約20時間。参考書を1冊読み切るには十分な時間です。
1日15分でも「毎日続ける」ことがカギ
英文法のやり直しで最も大切なのは、1回の勉強量ではなく「毎日続けること」です。
週末にまとめて3時間勉強するより、毎日15分を続けるほうが効果は高いです。
私は「歯磨きと同じレベルで習慣化する」ことを意識していました。
朝起きたら15分、寝る前に15分。この「小さな積み重ね」が、TOEIC965点と英検1級という結果につながっています。
「今日は忙しかったから勉強できなかった」が3日続くと、そのまま挫折してしまうことが多いです。
だからこそ、「15分だけでもやる」というハードルの低さがカギになります。



「完璧にやる」より「毎日やる」を優先しましょう。15分で十分です。
まとめ|英文法のやり直しは、社会人の「今」がベストタイミング
今回の記事はいかがだったでしょうか。
この記事では、社会人が英文法をやり直すための勉強法と参考書を紹介しました。



ポイントを振り返ってみましょう。
- 英文法は英語力の「土台」。やり直すことで語彙・リスニング・リーディングすべてに効果が波及します。
- 社会人の論理的思考力は学生時代を超えているため、「今やり直す」ことが実は一番効率的です。
- 中学英文法からスタートし、「通読 → 音読 → 問題演習 → 実践」の4ステップで進めましょう。
- 参考書は何冊も買い込む必要はありません。自分に合った1冊を選んで、徹底的にやり込むのが一番の近道です。
英語の勉強に「遅すぎる」ということはありません。
私は34歳で英検1級に合格しました。5回不合格になっても、諦めずに続けた結果です。
まずは今日、参考書を1冊手に取るところから始めてみてください。
その一歩が、半年後・1年後の英語力を大きく変えてくれるはずです。
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