TOEICは文法力でスコアが伸びる!965点の筆者おすすめの参考書と学習戦略

TOEICは文法力でスコアが伸びることを解説するブログ記事のサムネイル画像。965点を取った筆者がおすすめする参考書と学習戦略を紹介。
  • TOEICの勉強で何からはじめたらいいかわからない
  • TOEICの点数で伸び悩んでいる
  • 自分なりに英語の勉強を継続しているけど、なかなか結果が出ない

私はこれまで「何十回」もTOEICを受験しており、点数が上がるごとに「文法の重要性」を実感してきました。
大学院では「英語学」を学び、やはり「文法」や「構文」の重要性を痛感しました。

「第二言語」として英語を学ぶ以上「文法」を避けて英語学習の山を登ることはできません。
登山靴を履かずに山に登るようなものです。

「文法の重要性」については、学術的にも・経験則からもよく理解しています。

そこでこの記事では以下のことを詳しく解説していきます。

  • 英語学習において、なぜ「文法」が重要なのか?
  • TOEICで伸び悩んでいる人こそ「なぜ文法」なのか?
  • 文法を学ぶうえでおすすめの参考書
  • 文法学習を行ううえでの「学習戦略」

「文法」は4技能(リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング)の「基礎」です。
この記事を読めば「基礎力」の高め方がわかり、英語のレベルを一段階上げることができます。

ぜひ、最後までお読みください。

英検1級・TOEIC965点・英語教育の専門性を持つHITOの実績紹介イラスト(元高校英語教員/大学院で英語学・教育学専攻)
目次

TOEICスコアアップのために「文法力」が必要な理由

文法力を高めることでTOEICスコアも上がることを示した見出し画像

TOEICでスコアを伸ばすには、必ず「文法」に向き合わなければなりません。

海外で生まれ育ったバイリンガルは、先天的に「文法」を獲得しているため、文法学習はほぼ不要です。
「第二言語」として英語を獲得するうえでは「文法」という「フレームワーク」を頭の中にインストールしなければ、どこかのタイミングで頭打ちになります。

HITO

専門的には「第二言語習得」と言います。
『最新の第二言語習得研究に基づく 究極の英語学習法』という書籍が参考になりますよ。

「Part5」だけじゃない!全パートに効く「基礎力」

「文法」と聞くとTOEICでは「Part5」を思い浮かべる人が多いと思います。
実際に「Part5」は文法に関する問題が「30問」出題され、リーディングのおよそ3分の1を占めます。

「Part5」にフォーカスして勉強するのが「リーディング対策」として効果的なのですが、実はメリットは他にもあります。
「Part5」の「文法対策」を強化すると、相対的に「Part6」や「Part7」のスコアも上がっていきます。

ロジックとしてはとてもシンプルです。

  • 「文法力」が上がるということは「文構造の理解力」が上がるということ
  • 「文構造の理解力」が上がるということは「読める英文」が増えるということ
  • 「読める英文が増える」ため、「長文」の「読解」と「スピード」が上がる
エイゴリくん

英語の長文を読めるようになりたかったら、長文を読み込むより「文法」を極めたほうがいいってこと?

HITO

エイゴリくん、いいところに気がつくね!
長文を読めるようになりたかったら、何を差し置いても「まずは文法」だね。

精読できると「Part7」が速くなる理由

「文法力」が上がると、「文構造の理解力」が上がります。
「文構造の理解力」が上がると、「長文」が「読解」できるようになります。

そうすると「少しだけ不思議な現象」が起きるようになります。
「精読」しているのに、「Part7」の長文問題を速く解けるようになります。

文法というのは言語における「ロジック(論理)」なので、「文法力」が高まると「ロジックを紐解く力」も上がっていきます。

これだと抽象度が高いので、もう少し具体的に解説します。

「文法」とひとくちに言っても、いろいろな「項目」があります。
その中でも一番シンプルなのが「文型」です(SV=第一文型、SVC=第二文型…etc.)。

「文型」の理解とは、ざっくり言ってしまえば「主語と述語」を探し当てる作業です。

英文の中で「これが『主語』で、これが『述語』で…」という「ロジック」を理解できるようになると「精読」していても文章全体を読むスピードが上がります。

文中の「キーワード」を素早く理解できるわけですから、文の意味を理解するのも速くなります。

小手先のテクニックやスピードではなく、「ロジックと意味」を理解することで、「処理速度」が大幅にアップします。
頭の中の「処理速度」を上げるために「文法」が必要で、結果的にTOEICのPart7対策にもなります。

エイゴリくん

「文法力」を鍛えるということは、「英語の処理速度」を上げるということに繋がるんだね!

「文法」が「リスニング」にも波及する仕組み

「文法力が上がると、英文を頭の中で処理するスピードが上がる」と解説しましたが、リーディングに限った話ではありません。
リスニングでも同じように「処理速度」が上がり、今まで聴き取れなかった英語がポツポツと聴き取れるようになります。

文法の理解が進むと文構造を正確に捉えられるので、「この表現が来たということは、次にこの表現が来るはずだ」と頭の中で「予測」を立てることができます。
「先読み」ができるようになるので、リスニングでも安定して情報を処理することができます。

ただし、ある程度の「英語のパターン」はインプットしておいたほうが良いので、下記のような参考書でフレーズをストックしておきましょう。

TOEIC文法対策におすすめの参考書【スコア帯別】

TOEICの目標スコア別におすすめの文法対策書を紹介する見出し画像
HITO

前提が整ったところで、文法対策におすすめの参考書を見ていきましょう。

初受験〜500点台|中学文法から総復習

TOEIC「初受験〜500点台」の人は、文法の基礎が固まっておらず、まだ「土台」がぐらぐらとしている状態です。

しっかりと土台を築くためにおすすめなのは、『TOEIC L&Rテスト 文法問題はじめの400問』です。

HITO

『文法問題はじめの400問』は次のような人におすすめです!

  • TOEICスコアが200〜500点台の人
  • 英文法が苦手で、テキストをやり切れたことがない
  • 中学英語からやり直したい人

『でる1000』『金フレ』でおなじみのTEX加藤先生が、TOEIC初心者向けに書かれた「文法対策本」です。

この1冊では、中学レベルの英文法からやり直しつつ、TOEICで頻出の《品詞》《動詞》《代名詞》などの文法パターンを効率よく学べます。
出題傾向に基づいた400問で、600点突破まではこの1冊で目指すことができます。

問題はシンプルな「基礎レベル」からスタートし、本番レベルの問題へとステップアップ。
挫折しづらく、Part 5が苦手な方にもやさしい構成になっています。

赤シートを活用して語句も覚えられるようになっており、文法+語彙を同時に伸ばせるのも嬉しいポイント。
巻末の「ミニ単語帳」も便利です。

次におすすめする1冊は、『1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急』です。

HITO

『1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急』は次のような人におすすめです。

  • TOEIC文法の基礎〜応用をコンパクトに押さえたい人
  • 通勤・通学などのスキマ時間で効率よく学習したい人
  • 音声で解説を聞きながら、理解を深めたい人
  • 『文法特急』をまだ使ったことがないTOEIC学習者

TOEICの文法対策本は数あれど、最初の1冊として間違いないのが『文法特急』シリーズです。

Part 5を“なんとなくの勘”で解いている人には、特におすすめです。
1問1ページという構成でテンポよく進められ、選択肢のどこを見て正解を導くのか、その「視点」が明快に身につく作りになっています。
電車の中やスキマ時間にも取り組みやすく、学習習慣をつくりやすいのも大きな魅力です。

増補改訂版では、新形式のPart 6問題や新たな設問35問も追加されており、最新の出題傾向にも対応。
「時間がないけど、要点は押さえたい」という学習者にとって、コスパの高い内容になっています。

さらに、著者・花田徹也先生による全問の音声解説も無料でダウンロード可能。
講義形式でポイントを解説してくれるため、耳から理解を深めたい人にもぴったりです。

600〜700点台|でる1000や公式問題集でPart5特化

600〜700点台は「ビギナー」のフェーズは脱したものの、文法力が「安定している」とは言えません。
「基礎固め」を意識しつつ、「応用レベル」にもチャレンジしていくフェーズです。

1冊目として紹介するのは超ド定番の『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』です。

HITO

『でる1000』は次のような人におすすめです。

  • TOEICの文法問題(Part 5)に苦手意識がある
  • 解説の質にこだわって、しっかり理解したい
  • 基礎から応用まで、体系的に文法を復習したい
  • スコアを伸ばすための「確かな1冊」を探している

TOEIC Part 5の文法問題にしっかり取り組みたいなら、『でる1000問』は一度は手に取っておきたい定番です。
累計50万部を超えるだけあって、学習者の間でも根強い支持があります。

レビューでは、「なんとなくで解いていた文法問題が、論理的に解けるようになった」という声が多く見られます。
1問ずつ、なぜその選択肢が正解なのか/他がなぜダメなのかを丁寧に解説してくれるため、納得しながら学習を進めることができます。

問題数は1049問と多めですが、見開きで「左ページに問題 → 右ページに解説」という構成なので、テンポよく進めやすいのが特徴です。
また、別冊の「文法1000本ノック」では、問題がランダムに再構成されており、復習や仕上げにも便利です。

HITO

「がっつり文法を固めたいけど、何をやればいいかわからない」
そんな人が、地道に積み上げていくにはちょうどいい1冊だと思います。

2冊目に紹介するのは『TOEIC(R) L&R TEST ロジカル英文法 Part 5 文法語彙 600問』です。

HITO

『ロジカル英文法』は次のような人におすすめです。

  • 解説だけでは理解しづらく、動画でも学びたい人
  • TOEIC文法を基礎から実戦まで、1冊でまとめて対策したい人
  • 独学でPart 5を勉強していて、不安がある人
  • 学習の「手応え」を感じながら進めたい人

「TOEICのPart 5(文法問題)を対策したいけれど、何から手をつけたらいいかわからない」
そんな人にとって、ひとつの『完結型』参考書として選択肢に入れておきたいのがこの『ロジカル英文法』です。

特徴は、全600問に動画解説がついていること。
解説はTOEIC満点取得者のHaruさんによるもので、選択肢のどこを見て、どう判断していくのかを「思考ごと」学べます。

特に独学で進めている人にとっては、「解説を読んでもピンとこない」という場面を動画で補えるのが大きな安心材料になります。
問題はタイプ別・レベル別に並んでおり、文法の復習から実戦レベルの演習まで1冊でカバーできる構成。

「まずは基礎を整理し直したい」「本番を想定した練習をしたい」どちらのニーズにも応えてくれる作りです。

HITO

HaruさんのYouTubeやXでの投稿も、とても勉強になりますよ!

3冊目に紹介するのは『TOEIC L&R TEST 出る問特急 金の文法』です。

HITO

『金の文法』は次のような人におすすめです。

  • Part 5を短時間で効率よく対策したい人
  • 文法問題でなんとなく選んでしまう癖を直したい人
  • 『でる1000』の前に基礎を整理したい人
  • まとまった勉強時間が取りづらく、スキマ時間に学びたい人

TOEICの文法対策で「どこから手をつければいいか迷っている人」にとって、「出るところ」だけを効率よく押さられる1冊です。

『でる1000』と同じTEX加藤先生。
この本では、TOEIC Part 5で頻出の文法パターンを、シンプルな問題形式でテンポよく学べるように構成されています。

特長は、「出るとこだけ」「1問1ページ」で進められる気軽さ。
スキマ時間で少しずつ進めたい人や、文法が苦手だけど挫折せずにやり切りたい人にはちょうどいいボリュームと難易度です。

また、全問に音声が用意されているので、目と耳の両方を使って学習したい人にも向いています
スマホアプリでも対応しているので、通勤・通学中の学習にも取り入れやすいです。

HITO

ボリュームを求める人にはやや物足りないかもしれませんが、
「まずは苦手を減らしたい」「自信をつけたい」という人には、最初の1冊としてかなり実用的だと思います。

800〜900点台|「構文理解+精読」まで進めよう

900点を突破するまでも骨が折れますが、900点台に入ってからも先が長いです。
かく言う私も最高得点は「965点」と、まだ満点に手が届いていません。

「990点満点」も視野に入れてテキストを紹介するので、難易度が高いものもあります。
自分の目で見て、さらに上を目指せそうな「パートナー」となるテキストを選んでください。

1冊目に紹介するのは、『極めろ! リーディング解答力 TOEIC® L&R TEST PART 5&6』です。

HITO

『極めろ!シリーズ』は次のような人におすすめです。

  • Part 5・6を「速く・正確に」解けるようになりたい人
  • 知識はある程度あるが、まだ解き方が曖昧な人
  • なんとなくの選択から、根拠のある選択に変えていきたい人
  • 一問一問、丁寧に力を積み上げていきたい人

TOEICで700点前後まで来たけれど、「Part 5と6で解くのに時間がかかる」「文法や語彙がなかなか定着しない」
そんな悩みを感じている人にとって、この『極めろ!リーディング解答力』はひとつの選択肢になります。

特徴は、問題をただ解くだけではなく、「解答力そのものを鍛える」ステップ型の構成になっていること。
1問ずつ、「チャレンジ→解説→練習→まとめ」という流れで進んでいくため、知識だけでなく「正しく解くための判断プロセス」も身につけやすくなっています。

問題はPart 5・6の全ジャンルをカバーしており、演習量も十分。
左ページに問題、右ページに解説という構成で、復習もスムーズにできます。

また、日本語解説を担当しているのは『スタディサプリ』でもおなじみの関正生先生
文法の背景や意図まで丁寧に説明してくれるので、なんとなくの理解ではなく、納得して覚えていけるのがこの本の強みです。

HITO

ボリューム重視の問題集とは少し方向性が異なり、「問題の質と構成」でじっくり力をつけていきたい人向けの1冊です。
スコアの壁を感じている人にとって、次のステップに進むための土台づくりになるかもしれません。

次に紹介するのは、『TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6』です。

HITO

『900点特急』は次のような人におすすめです。

  • Part 5・6の正答率をさらに高めたい人
  • 900点を目指す仕上げ段階に入っている人
  • 模試形式で集中して取り組みたい人
  • 解説を通して「解き方の思考」を深めたい人

TOEICで800点台後半から900点を狙う段階になると、Part 5と6の「あと1問」がスコアに大きく響いてきます。
この『900点特急 パート5&6』は、その“あと一歩”を埋めるために作られた上級者向けの演習書です。

本書には、Part 5と6の中でも難易度の高い問題が厳選されて収録されています。
模試形式で解けるようになっており、制限時間を設けて取り組めば、本番さながらの練習が可能です。

別冊に問題、解説は本冊に収録という構成で、解説は選択肢の正誤だけでなく、どう考えて解くべきかというプロセスも丁寧に解説されています。

また、音声のダウンロードにも対応していて、読むスピードを意識したトレーニングや、耳からの学習にも活用できます。

HITO

文法や語彙の知識はある程度あっても、Part 5・6で時間が足りない、ミスが減らないという人にとって、
「速く・正確に解く力」や「問題の見極め力」を伸ばすにはぴったりの教材です。

最後におすすめする1冊が『TOEIC L&R TEST 990点獲得 Part 5&6 難問模試』です。
この1冊は、かなり「歯ごたえ」があるので、『極めろ!』をやり込んでから取り組みましょう。

HITO

メディアビーコンの『難問模試』は次のような人におすすめです。

  • Part 5や6で“あと1問”解けずにスコアが伸び悩んでいる人
  • 時間配分にシビアな本番環境でも、正確性を落とさず解き切りたい人
  • 高い負荷で学習したい人
  • 高音質の速読音声も活用し、読む力を一段階引き上げたい人

TOEICで900点を超えてくると、Part 5と6で「あと1問」がスコアに直結します。
この『990点獲得 Part 5&6 難問模試』は、その“あと1問”をしっかり取りきるための、上級者向けのトレーニング教材です。

本書は、Part 5とPart 6に特化した難問だけを集めた模試形式の問題集。
問題の質も量も、本番に近い形式で構成されており、「読むスピード」と「選択肢を見極める精度」を同時に鍛えることができます。

解説はすべて丁寧に収録されていて、誤答の理由や引っかけのポイントまで理解しながら進められます。
加えて、速読を意識した音声も付属しているので、黙読だけでなく耳からのトレーニングにも対応しています。

HITO

実力をある程度つけたあとに、「さらに詰めたい」「細かい見落としをなくしたい」という人には、とても相性の良い1冊です。

実体験で語る|965点の筆者がやってきた文法学習

実体験をもとにした筆者自身の文法学習法を紹介する見出し画像
HITO

ここからは私が「どのように」英文法の勉強をしてきたのか、紹介していきたいと思います。

「文法」の「基礎」は学生時代に獲得

前提として、私は「文法」というものが、学生時代からわりと好きなほうでした。
そのため、「TOEICのために英文法を勉強し直した」というよりは、学生時代に培ったものが大きいです。

裏を返せば、「学生向けの文法書」は「基礎づくり」にうってつけだということです。

私が高校生のときは『Forest』と『Next Stage(ネクステージ)』が指定のテキストだったので、これらを中心に勉強しました。
『Forest』は出版社が変わり、今は『Evergreen』になっているそうです。

どちらも「良書」で、うまく組み合わせながら使うと「学習効果」が高くなります。

  • 『Next Stage』で問題を解きながら、「語法・文法」を学習
  • 『Next Stage』の解説で理解しきれなかった部分は『Evergreen(旧Forest)』で解説を読む

この流れで少しずつ「知識を積み上げていく」イメージです。

HITO

「本格的に文法を勉強したい」という場合は「文法書」を1冊は持っておくといいですよ。
下記の文法書であれば、どれも「買って損はない」です。

HITO

上記の「文法書」では「難しい」「まだレベルが高すぎる」と感じるようであれば、次の「文法書」がおすすめです。

『動画でわかる英文法[読解入門編]』については、下記でも詳しく解説しています。

あわせて読みたい
【超初心者向け】「動画でわかる英文法」でゼロから始める英語学習 英語の勉強を始めたいけど、何から始めたらいいかわからない…。 【超】初心者でも取り組みやすいおすすめの英語学習教材ってないの? 『動画でわかる英文法』っておすす...
HITO

「テキスト」や「文法書」をたくさん紹介していますが、「まずは1冊をやり込む」のが鉄則です。
「自分に合う1冊」をぜひ見つけてください。

「文構造」を見極めながら「文法」トレーニング

「文法」を獲得していくうえで私が意識していたことは「文構造を正しく理解する」ことです。

そのため、「文法書を1ページ目から読んで…」ということはやっていません。

  • 長文を読みながら、「文構造が理解できないところ」は「文法書」で確認する
  • 文法問題を解いて解説を読み、理解できないところは「文法書」で確認する

勉強方法は極めて「シンプル」で、この2つを実践するだけです。

特に「長文を読みながら文構造について考える」という「クセ」がつくと、文法理解が一気に進みます。
TOEICで言えば「Part6」や「Part7の前半」くらいの文章量を読みながら、文法的に理解できない部分を「文法書」で補っていくイメージです。

HITO

「文構造の理解」と言われても捉えどころがない感じがしますが、徐々に「感覚」がつかめるようになるので安心してください。

TOEIC対策としての「文法学習」

TOEICの難易度は年々上がっていますが、それでも「超複雑」な文法項目は見当たらない印象です。
ただ、満点を狙うようであれば複雑な文法も理解していなければ太刀打ちできません。

TOEIC対策としての「文法学習」は、「基礎の徹底」に尽きます。

文法の基礎をおろそかにして「高得点」を取得できる人はおらず、900点を超えるまでに「壁」にぶつかりやすくなります。
逆に言えば、文法の基礎固めができている人はスムーズに900点オーバーを達成できます。

TOEIC文法力を「得点」に変える3つの戦略

文法力をTOEICスコアにつなげるための戦略を紹介する見出し画像
HITO

ここからは「短期」「中期」「長期」の3つの時間軸で「文法力アップ学習法」について見ていきましょう。

短期戦略(1ヶ月以内)|ルールを型で覚えてPart 5に集中

言語学習の基本は「長期目線」ですが、「短期間で少しでもスコアアップしたい」というニーズもあると思います。

「文法」は「覚えるルールに限りがある」というのが嬉しいポイントです。
特に「短期間で効率的に」と考えている場合は「パターンプラクティス」がおすすめです。

TOEICに頻出の問題パターンがあるため、何度も問題演習し、体に染み込ませていきます。
「TOEIC文法対策におすすめの参考書【スコア帯別】」
のパートでおすすめしたテキストは、どれも繰り返し学習にむいているため、「1冊に集中して」繰り返しときましょう。

中期(2〜3ヶ月)|文法と精読を融合させる

「文法」の「型(パターン)」をある程度習得できたら、「長文読解」と組み合わせて学習していきます。

「文法学習」一辺倒ではモチベーションの維持も難しく、自分が英語を読めるようになってきたのかどうか判断しづらいです。
「英語を読めるようになっている」という実感を持ったときが「文法学習」の成果が出ている証拠です。

Part5の文法学習は継続しつつ、Part6やPart7の前半の問題にも取り組んでみましょう。
「英文読解」でつまづくようであれば、『肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本』などを参考に、文法の基礎に立ち返りましょう。

  • 文法学習(パターンプラクティス)を継続
  • 200〜300語程度の英文に触れて「文構造」を理解する
  • 「文法」や「文構造」が理解できない場合は、「文法書」に立ち返る

この3つを繰り返していくことで、理解できる文法の「幅」と読める英文の「量」が少しずつ増えていきます。

HITO

Part7対策にもつながるおすすめの学習法です。

長期(3ヶ月以上)|文法を「使える知識」に昇華

英語を勉強する理由はさまざまだと思いますが、最終的には「英語が話せるようになりたい」という想いがあるはずです。

「文法」は言語の「ルール」です。
「ルール」を知らなければ、スポーツでもパフォーマンスを発揮できませんが、それは英語も同じです。

「文法」が体に染み付いてきて、「文構造」を理解して少しずつ英語を読める量が増えてきたら、「インプット量」も増やしていきます。
インプットを増やすのと同じくらいのタイミングで「アウトプット」の練習もしていきます。

はじめのうちは「ひとり言」で英語を話すのがおすすめです。
誰に見られるわけでもなく、堂々と失敗することができます。

「テキスト」に出てきたお気に入りの表現を暗記して、それをアウトプットしてみたり、少しだけアレンジを加えて話してみたり、ノートに書いて表現集を作っていくのも良いと思います。

ChatGPTにお気に入りの表現やフレーズをメモリさせておき、好きなときに「表現集」や「一覧表」として出力できるようにしておくのもおすすめです。

長期で勉強していると「インプット」だけでは挫折するタイミングが出てきます。
「アウトプット」も並行しながら、少しずつ「表現できる場」を増やしていきましょう。

Q&A|TOEIC文法でよくある悩みとその解決法

英文法に関するよくある疑問をQ&A形式で解決する見出し画像

TOEICの文法対策に取り組む中で、多くの学習者が共通して抱える「悩み」があります。
ここでは、実際に私自身や周囲の学習者が感じた代表的な疑問やつまずきを取り上げ、その「解決策」を紹介します。

「何度やっても忘れる…」|復習の「間隔」がカギ

英語を勉強する中で「昨日やったはずなのに、もう忘れている…」と感じたことはありませんか?
私の場合は「英単語学習」でよくこの感覚に陥ります。

この悩みに対する解決策は、「1回の学習で完璧を目指さないこと」です。

おすすめは「分散復習」
以下のような間隔で、復習のリズムを作るだけで、記憶定着率がぐっと上がりました。

  • 1回目:今日(初学習)
  • 2回目:翌日(軽く復習)&この日の文の学習
  • 3回目:3日後にこれまでの内容を「60%」くらいの感覚で復習
  • 4回目:1週間後:初日の分から総復習(ミニテストを実施してもOK)

「1回で全部覚える」という気持ちは捨て、以前の学習と「少しずつラップさせながら」学習していくと定着率が上がります。

HITO

私は「全部しっかり覚えないと気持ち悪い」と感じるタイプですが、慣れてくると「パズルのピースを埋める感覚」になってくるので、継続して学習することができます。

TOEICのPart5で「なんとなく選んでしまう」|判断の「型」を持とう

Part5では、「なんとなくこれっぽい」で選んで不正解…というのが一番もったいないです。
私も判断に迷って「二者択一」することもありますが、このような回答の仕方はできるだけ避けたいです。

私はこの問題を、「自分の中の判断基準=型」を明文化することで解決しました。
「英文法」の「パターン」をストックしておくことで、判断に迷った際は「パターン」の引き出しから回答を引っ張り出してきます。
これが「正しい直感の使い方」です。

このままだと「抽象的」でわかりにくので、例えば、

  • 品詞問題:語尾+空欄前後の品詞パターン(副詞+形容詞+名詞など)で判断
  • 時制問題:文の“軸となる時間”に注目(過去?現在?未来?)=主節を即座に捉える
  • 語法問題:動詞の語法パターン(remind A of B型など)をストックし、考えなくても瞬時に答えを出せるようにする

このように、「何を見れば判断できるのか?」を「明文化(ルール化)」しておくことで、 「なんとなく選ぶ」という選択を減らすことができます。

文法対策に効果的なChatGPTの使い方は?|「文法の質問箱」として活用しよう

ChatGPTは、疑問が出たその場で「すぐに質問できる相手」として使うのが効果的です。
疑問が浮かんだときにすぐにメモしておかないと忘れてしまうので、疑問に思ったらすぐにChatGPTに尋ねるクセをつけましょう。

私の場合は、下記のようにChatGPTを活用しています。

  • テキストやPodcastでわからない表現や単語が出てきたら、すぐに意味を確認し、それらをメモリしておいてもらう
  • 「熟語」や「語法」について、その成り立ちからわかりやすく解説してもらう
  • 自分が覚えておきたい表現をストックして、見たいときに「一覧表」で出してもらう
HITO

「すぐ聞ける」「自分専用に答えてくれる」このメリットを、TOEIC文法にもぜひ応用してみてください。

まとめ|TOEICスコアを上げたいなら、文法力を「得点力」に変えよう

TOEICでスコアを伸ばしたいなら、まず向き合うべきは「英文法」です。
Part5対策はもちろん、Part6・Part7の読解スピードや、リスニングの聞き取り力にも直結します。

「英語が読めない」「英語が聴き取れない」
その多くは「文法があやふや」なせいかもしれません。

本記事では「スコア帯別のおすすめ文法参考書」と「短期〜長期の学習戦略」を体系的に紹介しました。
さらに、965点の筆者が実践してきた「文構造を見抜く力」や「パターンプラクティスの積み重ね」についても、実体験ベースで解説しています。

文法は“TOEICの登山靴”
履かなければ、一歩も前に進めません。
でも、ちゃんと履いて歩き出せば、見える景色は確実に変わります。

「そろそろ本気で、土台から強くなりたい」
そう感じた人は、ぜひこの記事をもう一度読み返しながら、
「自分に合った一冊」と「学習スタイル」を見つけてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1990年生まれ。
静岡県在住の駆け出し英語ブロガー。

英語が好きで、大学卒業後は高校の英語教員に。
しかし、1年も経たずに退職。

翌年に大学院に進学し、一念発起で英語の勉強をやり直し。

大学院卒業後は、静岡県内の中小企業に就職し、総務と人事を経験。
2024年4月に転職(同業界・同職種)。

特技は英語。
TOEIC965点。
30代で英検1級に合格。

英語の勉強方法について情報発信中。

コメント

コメント一覧 (2件)

    • こんにちは~!

      励みになるコメント、ありがとうございます😊✨️

      私も何年もTOEICを受けていない期間がありましたが、今では定期的に受けるようになりました!
      結果が出ると嬉しいですし、ぜひ一緒に頑張りましょう💪

コメントする

CAPTCHA


目次