どうも、こんにちは~!
日産系サラリーマンHITOです!企業で主に採用領域を担当している人事系サラリーマンです。
・これから就職活動が始まるけれど、何からしたらいいかわからない
・就活を始めてみたものの「この進め方」で合っているかわからない
・企業の人事採用担当者に話を聞いてみたいけれど、なかなか機会がない
・そもそも就活がうまくいくのか不安で仕方がない
このような疑問や不安を抱いていませんか?
企業で約8年の人事採用経験を持つ私が「就活の進め方ガイド」と称して、細かなポイントまで丁寧に解説しています。
このページを読むことで「就活の進め方」「自分の価値観の深堀り」「就活の成功法則」が学べますので、ぜひご一読ください。
さて、前回までのブログで、下記のうち「②就活の動き出しが遅れる」まで解説しました。
- 就活の仕方が(そもそも)わからない
- 就活の動き出しが遅れる
- 「適職のポイント」が見分けられていない
まだ読まれていない方は、まずはこちらの2つの記事をご覧ください。
「就活の仕方がそもそもわからない人」に向けて書いたので、「前提」を知るうえでは良い内容になっていると思います。
今回は「③適職のポイントが見分けられていない」について書いていこうと思います。
それでは、レッツゴー!!
そもそも「適職」とは?
今回は「③適職のポイントが見分けられていない」ということについて深堀りするわけですが…
そもそも「適職」とは?
という疑問が浮かびませんか?
ここでは「適職」を次のように「定義」します。
「あなたの幸福度を最大化する仕事」
サイエンスライターの鈴木 祐さんの書籍『科学的な適職』から「定義」を引用させていただきました。
今回の内容もベースは『科学的な適職』を押さえつつ、私の人事採用経験も織り交ぜました。
「適職」のポイントを見分けることができていれば、「ブラック企業」を引いてしまう確率や「配属ガチャ」に失敗する確率も減らすことができるはずです。
今回の記事のベースの考え方は次の2点です。
・幸福度を下げる(可能性のある)要因はできる限り「取り除く」
・幸福度を上げる(可能性のある)要因はできる限り「取り入れる」
仕事の幸福度を下げる要因とは?
まずは、「仕事の幸福度を下げる要因」について取り上げましょう。
就活の際は、その「幸福度を下げる要因」を取り除いていけば、適職に巡り合う確率が上がるということになります。
幸福度を下げる要因はいくつかありますが、ここでは「3つ」選んで解説したいと思います。
・長時間労働や過剰なプレッシャー
・有害な人間関係
・成果が認められない、または報酬が不公平
どの項目も「それはそうでしょ。幸福度が下がるに決まってるよ」と思う項目かもしれません。
しかし、ひとつひとつについて深堀りして考えたことがありますか?そして、どのようにこれらの要因を「取り除きつつ」就活を進めるか考えたことがありますか?
ここからは、それぞれについてより詳細に解説していきたいと思います。
長時間労働や過剰なプレッシャー
長時間労働ってどのくらい?
当然のことながら長時間労働は「ワークライフバランス」を崩すので、「幸福度」を大幅に下げます。
長時間労働と聞くと、どのくらいの時間を想像しますか?
学生のみなさんとお話すると労働基準法で定められている「時間外労働(残業)」の「上限」を知らない人が意外と多いと感じます。
月に「45時間」まで
この「数字」は、ぜひ覚えておきましょう。
1ヶ月を「30日」とし、「完全週休2日制」の企業に勤めた場合「22日」が稼働日になります(30日−8日(週休2日×4週)=22日)。
つまり、1日2時間の残業をすれば、44時間(2時間×22日)になり、法律で定められている上限に達してしまうということです。
ここを「ベースライン」として考えてみると良いと思います。
残業時間は少ないに越したことはないと思いますが、個人的には
月で20時間以内(1日1時間の残業があるかないか)
の企業に絞り込むと良いと思います。
「ワークライフバランスを重視したい」という方は、この考え方で良いと思います。
本当は「仕事の中にやり甲斐を見出して、楽しくて気づいたら残業になってしまっていた」くらいの感覚のほうが「楽しいだろうな」と思うのですが、新卒にこの感覚を求めるのは少し違和感も感じます。
時間外労働(残業時間)に関しては、厳密にはもう少し細かなルールがあります。
- 労使協定(会社と労働組合で結ぶ協定)を結んでいれば、「年に6回まで45時間を超えて60時間まで」時間外労働ができる
- ただし、「年に360時間」を超える時間外労働は認められない(1月あたり30時間)
細かなルールに関しては「時間外労働 労働基準法」などと検索すると出てくるので、詳しく知りたい方は確認してみてくださいね。
語弊を恐れずにすごくざっくりと言うと
「1日に2時間も3時間も残業してたら『長時間労働』だよ」
ということです。
ちなみに、私は教員時代に90〜100時間は定常的に残業していました。
段々と曜日の感覚もなくなり、疲労も抜けにくくなっているように感じました。
「あぁ、長時間労働は人を壊すんだなぁ」と、そのときに感じたので、みなさんには「ワークライフバランス」と「心身の健康」を重視してもらいたいなと思います。
仕事における過剰なプレッシャーとは?
過剰なプレッシャーとはどのようなものがあるのか、少し掘り下げてみましょう。
- 過剰な業務量:限られた時間やリソースで、多すぎるタスクを処理することを求められる。
- 評価や監視のプレッシャー:ミスが許されない環境や、常に評価されていると感じる状況。
- 不明確な目標:何を達成すればよいのか分からず、方向性が定まらない。
- 高すぎる期待:自分のスキルや経験を大幅に超えた成果を求められる。
当然のことながら「過剰な業務量」を与えられる環境では体力的にも精神的にも余裕がなくなり、プレッシャーが大きくなります。
では、「プレッシャーは無ければ無いほうがいいのか?」というと、そうではありません。
みなさんは、アルバイトで「あぁ、今日は暇だなぁ」という経験をしたことがありませんか?
時間がとても長く感じませんか?
プレッシャーが無ければ無いで、モチベーションが下がりますし、気力が削がれていきます。
そのため、「適度な緊張感やプレッシャーを感じられる職場かどうか」がひとつの見極めポイントです。
適度な緊張感やプレッシャーがある職場かどうかを見極めるには、下記の点を参考にしてみてください。
- 職場見学をした際に温かさはありつつも、「ダレた雰囲気」がないかどうか(適度な緊張感があるかどうか)
- 一人ひとりに年間の業務目標が設定されており、確実に実行されているかどうか(掲げているだけの目標になっていないか)
- 上司や同僚からのフィードバックや振り返りがあるかどうか(四半期や半期、年間での振り返りがある職場かどうか)
- 「失敗」をどの程度許容してくれる会社なのか(小さなミスも許されないのか。上司や同僚が一定の範囲まで責任を持ってくれるのかどうか)
これらに関しては、インターンシップや職場見学の際に社員の人たちに聞いてみてもいいですし、口コミサイトを参考にしてみてもいいですし、面接の際に面接官や人事担当者に聞いてみてもいいと思います。
「評価や監視のプレッシャー」「不明確な目標」「高すぎる期待」についても、上記と同じチェック項目で確認することができます。
こちらに関してもすごーくざっくり言ってしまえば
「対話」をしてくれる会社(組織)・職場かどうか
これに尽きますね。
新入社員や中途入社者に対して「対話」を重ねながら関係調整し、必要なフィードバックやフォローをしてくれるかどうか。
新しく入る社員の研修計画を立て、事前に丁寧に説明し、社員の声に耳を傾け、年間の目標を設定し、ある程度は見守り、こまめにフィードバックを与えてくれる。
このような環境の職場を見出すことができれば、言い方は適切かどうかわかりませんが「大当たり」です。
有害な人間関係
私個人としては「幸福度を下げる要因」の中で、この有害な人間関係が「一番取り除きたい要因」です。
誰しもが共感するところでしょうが、一番「見抜きにくい」のも確かです。
会社全体として人間関係に問題がないかを見るためには
離職率/定着率を見る
のが有効なのは間違いありません。
一般的に離職率は「3年3割」と言われています。
つまり、ある年に新入社員が10名入社したとしたら、3年後に3名が辞めて7名が残っているのが「世間一般水準」ということです。
私は人事として8年ほど企業に勤めていますが、辞めていった社員の「9割」が「人間関係」が理由で退職しています。
表向きの理由として「スキルアップのため」「家庭の事情」「年収面の不安」などを挙げて退職していく人もいますが、あとからコソッと事情を聞くと、ほぼほぼ人間関係のストレスが原因です。
そのため、「離職率」を「有害な人間関係が社内に蔓延っているかどうか」の指標とするのは、ひとつの手だと思います。
3年以内の離職率が「1割」程度に収まっていたら、「かなり成績が良い」と思って良いでしょう。
人間関係に関してもっと深いところに入り込むのであれば、「インターンシップ」や「職場見学」に行くしかないと思います。
インターンシップに参加した学生に対して企業の人が優しくしてくれるのは「当たり前」です。
「ぜひ入社してほしい」と思っていますし、「よく見られたい」という心理が働きます。
注目すべきは「社員同士のやりとり(コミュニケーション)」です。
- 上司が部下にフィードバックしている様子
- 部署や所属が異なる人たちのやりとり
に(特に)注目してみると良いと思います。
チェックポイントは次の通りです。
・上司から部下へのフィードバックは「一方的」になっていないか
(上司が部下の意見によく耳を傾けているか)」
・上司と部下はフランクな雰囲気で「対話」できているか
・「人事」と「開発」など、部署が異なる社員がフランクな雰囲気で話ができているか
(異なる部署の社員がオープンに話し合えているということは、普段から部署の垣根を超えてコミュニケーションを取っている可能性が高い)
社員同士のやりとりを「つぶさ」に観察すれば、その企業(や組織)が大切にしている『価値観』や『企業風土』が見えてくるはずです。
「コミュニケーションが極端に少ない企業」や「価値観が定まっていなさそうな企業」を選ばなければ、「大ハズレくじ」を引くことはないと思います。
それでもどうしても「人間関係のトラブル」に巻き込まれることは「ゼロ」にはできません。
ですが、事前に「不安要素」は大幅に取り除けますので、この記事を参考に取り組んでみてください。
成果が認められない、または報酬が不公平
人は「認められたい生き物」なので、成果が認められなかたったり、報酬が不相応だと思っている以上にモチベーションが下がります。
では、「成果が認められそうな会社や職場」をどのように見抜けば良いのでしょうか?
ひとつは、人事採用担当者に「評価制度」について聞いてみることをオススメします。
・年齢が上がるにつれて業績の成果に関係なく昇給する「年功序列型」の賃金・評価制度なのか
・成果に応じて報酬が決まる「成果報酬型」の賃金制度なのか
・役職がつくまでに何年程度掛かるのか(年数に関係なく実力次第ですぐに昇進昇格できるのか)
・半期の成績や年間成績はどのように決まるのか
評価制度は会社によっては複雑で、採用担当者も把握していないことがあります。
会社説明会や面接の際にその場で回答を得られなかったとしても、あとからメールや電話で細かく教えてもらうと良いと思います。
どのように聞けばいいかわからない場合はシンプルに
半期の成績や年間成績はどのように決まって、どのように給与や賞与に反映されますか?具体的に教えていただきたいです。
と聞けば良いです。
この質問に対して「真摯」に回答してくれる採用担当者であれば、そもそも人事制度への理解が深く、「当たり」の企業の可能性があります。
採用担当者のイメージだけで「良い企業だ」と決めつけてしまうのは早計なので、先輩社員やOB・OGの話も聞いて見ると尚良いと思います。
あとは、会社全体や組織全体が新入社員の「キャリアパス」についてどれだけ真剣に考えてくれているかというところも確認したいですね。
そこで、下記のような質問をしてみても良いかもしれません。
・入社後のキャリアパスはある程度決まっていますか?
・キャリアパスや育成計画は、先輩社員や上司と相談しながら「具体的に」決めていきますか?
・入社◯年後までに「ここまで出来るようになっていてほしい」という明確な育成計画はありますか?
・どれくらいの頻度でフィードバックや組織内のミーティングがありますか?
これらの質問に誤魔化さずに明確に回答してくれる企業であれば、評価やフィードバックに関して「力」を入れているように思います。
小まとめ
今回は「適職とは?」という話から始まり、「幸福度を下げる要因」とそれらの「取り除き方」について解説しました。
本ブログでは「適職=あなたの幸福度を最大化する仕事」と定義しています。
これは、サイエンスライターの鈴木 祐さんの著書『科学的な適職』から拝借している定義のため、詳しく知りたい方は書籍もご一読ください。
また、「幸福度を下げる要因」に関しては主に
- 長時間労働や過剰なプレッシャー
- 有害な人間関係
- 成果が認められない、または報酬が不公平
について詳細に解説しました。
それぞれの要因を理解して「取り除く」ことができれば、幸福度が下がりやすい職場を選びにくくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
一気に「幸福度を上げる要因」についても解説したかったのですが、文章量がかなり多くなってしまうため、次回にしたいと思います。
就活や転職は「運」に依る部分も多分にありますが、
市場を知り、サイトやツールを活用し、タイミングを間違えず(機を逃さず)、適職を見極めれば
「運」を引き寄せ、良いゴールに辿り着くことができます。
私もしっかりと「就活ガイド」を作り上げますので、今後も一緒に走り抜いていきましょう。
今回はここまで!
それでは、また次回!!
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